翠のピアノ朱いピアノ

twitterの延長線……関ジャニ∞事等いろいろ

蜘蛛女のキス原作を読んで…

大倉さんの舞台が発表されて、すぐ購入しなかったが故に、5月末まで焦らされるはめになった私ですが…

昨日ようやく
原作本「蜘蛛女のキス」
を読むことができました。

6月5日に観劇を控えておりますが、
この手の話は予習が必要な私。

マクベスの時には原作を読む時間はなかったものの、
あらすじや解説は読みまくりました。

ここからはネタバレを含む原作本の感想を書いていきますので、自己責任で進んで下さい。





昨日は幸運にも
昼間の仕事は振替休日
夜の仕事は定休日
なんと1日自由に過ごすことのできる日だったので、朝食を済ませてすぐから本を開きました。


冒頭、どこにいるのか、誰ともわからない人たちの会話が繰り広げられる不思議な感覚があるのですが
予めあらすじを知ってしまっていたばっかりに、そのワクワク感?は感じられず、残念な結果に。

少しずつ人物像が見えてくるのですが、
私の頭の中には完全に先日テレビの芸能ニュースで見た大倉さんといっけいさんのビジュアルで話が進んでいくのです。

モリーナの語る映画の話がとても興味深かったので、モリーナが「また明日続きを……」と言うと
もっと話してよ!と、どんどん先に進みたくなる衝動。

やはりインパクトがあったのは豹女とゾンビです。

モリーナの話す映画の殆どが悲しい結末なのが気になりましたが、読み終えてみると自分のこれからを暗示していたのかなと感じました。


あの……


もう途中から切なくて切なくて
心臓を潰されそうになりながら読み進めていきました。
こんなに切ない話があっていいものかと…。
そのせいかわからないけど、うまく文章にまとめられないんです。

じゃあ何でブログ更新しようとしてんだよ!
って思う方もいらっしゃると思うのですが、どこかにぶつけずにはいられないというか…なんというか…。


書きたいことはたくさんあるのですがとりあえず言いたいのは、


頑なにヴァレンティンの仲間の話を聞かないようにしていたモリーナが、
キスの後、覚悟を決めた瞬間、涙が止まりませんでした。

モリーナは自分と映画の中のヒロインを重ね、悲劇のヒロインとして幕を下ろす覚悟を決めたんだと。


モリーナの美しい散り方がさらに私の心をギュッと潰しました。


モリーナ出所後
拷問を受けたヴァレンティンが見る夢に登場するのが、マルタなのも切ない要因の一つ。



何度か休憩をはさみながら
午後5時には読み終えました。

私はそこから
動画サイトを開き
映画「蜘蛛女のキス」
を見始めたのです。


映画「蜘蛛女のキス」は
1985年公開の映画です。
(日本公開は翌年)

モリーナ役のウィリアム・ハートはこの役でアカデミー賞主演男優賞を受賞していたのです。


初めて知りました。無知で申し訳ない。


ヴァレンティン役のラウル・ジュリアさんはもうお亡くなりになっているのですね。
そして、アダムスファミリーの方だったのですね。

初めて知りました。


さっきまで原作本を読んでいたわけですから、もちろん原作と映画を比べてしまうわけです。

私は映画に物足りなさを感じました。

そりゃ映画は限られた時間、約120分で作っているわけですから仕方ありません。

モリーナが話す映画の数が極端に少ない事と、ラストに向かう畳み掛け(原作でいうところの監視の記録)の省略が半端ない。


しかし俳優さん2人の演技は最高でした。モリーナには冒頭から引き込まれました。

そしてやはりキスのシーンから最後まで涙…涙…。

モリーナの美しい散り際に涙。


ブログを書きながらも
泣いている私…

グローブ座済みの皆さんが抜け殻のようになっているのを感じる度に

果たして私はグローブ座でこんなにも切ない演劇を無事に見る事ができるのかと心配になります。


何を言っても6月5日はやってきます。
心してグローブ座に行ってきたいとおもっています。

まだ大倉さんの演じるヴァレンティンは見ていませんが、先に言っておきます。

この作品に出会わせてくれて本当にありがとう。